森田ゆりさんとの出会い(2)

 2度目の面接
事前に手紙を送ってからの面接。今度こそは迷わないようにと確認したのにもかかわらず、乗る電車を間違えて、遠回りをしてしまいましたが、それを見越しての出発時間だったので、遅刻はしなかった。
自分のルーツを探りながら話を進めていく。
前回の面接の後、3度の子育てについては夫とも色々話し合った。娘については驚くほど順調に子育てをしているらしい。自分ではよくわからないが、何かあるたびに娘にぎゅう〜をする。出張から帰ってきたら「会いたかったよ〜〜〜」保育園の迎えに行くたびに「会いたかったよ〜〜〜」保育園での帰り道では、娘が何かを見つけて納得するまで観察。
大きな声で歌も歌った。本も毎日4冊も5冊も読んだ。妹にできなかったことをたくさんした。こういう子育てができるのは、妹のおかげだと思っている。あーちゃんがいなかったら、気がつかないまま、イライラしているに違いない。

 私は言葉がきついというか、はっきり物を言うため、人間関係がうまく行かない時がある。それは誤解だったり、その人が嫌いだったり、いろんな原因があるけれど、今考えてみると、なにかときどき得たいの知れないものが左右していたように思う。
森田ゆりさんは、「それはきっと、かすみさんの心の中にいるインナーチャイルドがいたづらしているのよ。」という。
本で読んで知識はあったが、「私の中にもいるの?」と言う感じでやっぱりピンとこない。
「かすみさんは、周りの皆さんに大変ですねって声を掛けられても、『いえ、そんなことは、ありません』ってずっと言ってきたのでしょう?
きっとね、その子が『そんなことない!大変だったもん!!』って、ときどきいじわるしてるのよ。」という。
「それと、かすみさんは相手のことを理解したいっていう気持ちが強いよね。お父さんのこともなんとか理解したいって、頑張ってきたでしょう。でもね、私からするとあなたのお父さんは、自分勝手な人で自己中心的な人なのよ。あなたが心を痛める価値もない、そういう人なのよ。」
自分勝手で、自己中心的・・・・・そう言われて、すとんと落ちた。

 私はなぜなんだろう?どうしてなんだろう?と、自分を責めた。自分の頑張りが足りないから認めてもらえないのだと思っていた。
父が自分勝手な人間、私はもしかしたら悪くない?!私はダメ人間じゃない!!
頑張っていなくても、頑張れなくても私はダメ人間なんかじゃない。

 「かすみさんは、お仕事の中でも人に指導したり、その仲間の中心になったり、人を育てたりできているじゃないの。今はたまたま疲れちゃって、できなくなっているだけで素晴らしい人生を生きてきたじゃない。うつだって治るわよ。」
そういわれると、すぐその気になるのは、私の悪い面でもあり、良い面でもある。でもうつが治るという言葉は、自分が通っている心療内科のドクターの言葉より確信に充ちていた。
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